養子縁組はどのように行うのですか

1 はじめに

養子とは血縁ではなく、当事者の意志によって親子関係を発生させる制度です(民法727条)。
養親・養子関係を発生させるためには養子縁組を行う必要がありますが、以下の要件が必要と考えられています。

2 縁組の届出

当然のことですが、養子縁組届を市役所・区役所に提出する必要があります(民法739条1項)。
縁組届には、当事者双方及び成年の証人二人以上が署名する必要があります(民法739条2項)。

3 縁組意思

当事者間に縁組意思があることが必要とされています(民法802条1号)。
縁組意思とは、縁組の届出をする意思に加えて、実際に養親子関係を形成する意思です。
これらがない場合、養子縁組は無効となります。

縁組意思は、届出の時点で必要と考えられています。
ただし、縁組届作成時には縁組意思はあったものの、その後心神喪失状態に陥り、届出の時点では意思能力を失っていた場合に関し、判例(最判昭和45年11月24日)では、「受理の前に翻意したなどの特段の事情の存在しないかぎり、右届出の受理により養子縁組は有効に成立するものと解するのが相当である。」とされています。

4 法律上の制限

法律上の制限として、以下の点が規制されています。
①養親が成年に達していること(民法792条)
 未成年者は養親になることはできません。
 なお、成年被後見人なども、縁組意思がある限り、養子縁組を行うことは可能です。

②養子が尊属又は年長者ではないこと(民法793条)
 自己より年長の者を養子とすることはできません。
 それ以外には制限はないため、孫はもちろんのこと、弟や妹を養子としたり、年少のいとこ等を養子とすることはできます。

③後見人が被後見人を養子とするには、家庭裁判所の許可を得ること(民法794条)

④配偶者のある者が未成年者を養子とするには、配偶者とともにすること(民法795条、ただし配偶者の嫡出子である場合等は除く)
 未成年者を養子として縁組をするには、夫婦が共同して養親となる必要があります。これは、夫婦が共同で適切な養育、監護を行うことが望ましいと考えられているためです。

⑤配偶者のある者が縁組をするには、配偶者の同意をえること(民法796条)
 配偶者のある者が養親・養親を問わず縁組を行う場合、配偶者の同意を得る必要があります。
ただし、④の場合を除き、共同して縁組を行う必要はなく、単に同意を得るのみで足ります。

⑥未成年者を養子とするには家庭裁判所の許可を得ること(民法798条、ただし自己又は配偶者の直系卑属を養子とする場合は除く)


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