未成年者養子の注意点はなんですか

1 子の福祉

未成年者を養子とする場合、成人を養子とする場合と異なり、子の監護教育という子の福祉の観点が重要になってきます。
そして、このことから、法律上もいくつかの点で成人養子とは異なる規定となっています。

2 家庭裁判所の許可

未成年者を養子とするには、家庭裁判所の許可を得る必要があります。
ただし、自己又は配偶者の直系卑属(子や孫)を養子とする場合は、必要ありません(民法798条)。

家庭裁判所に申立てを行う際には、養親となる者が養子となる者の住所地を管轄する家庭裁判所に対して行う必要があります。

3 養親の事情

養親が夫婦の場合には、養親は夫婦ともに未成年者を養子としなければなりません。

ただし、配偶者の連れ子を養子とする場合や配偶者が養子縁組の意思表示をすることができない場合(所在不明の場合など)にはもう一方の親は単独で未成年者を養子とすることができます(民法795条)。
なお、配偶者の連れ子を養子とする場合でも、配偶者の同意は必要です(民法796条)。

また、後に離縁をする場合、離縁時に養子が未成年者である場合には、夫婦ともに離縁する必要がありますが、成年に達していれば、一方の養親のみと離縁することができます(民法811条の2)。

4 養子の事情

養子となる者が15歳未満の場合には、法定代理人が、養子となる者の代わりに養子縁組の承諾をします(代諾養子縁組、民法797条1項)。
養子となる者が15歳以上の場合には、単独で養子縁組の承諾をすることができます。

法定代理人は、実父母が通常であり、この場合には父母両者の承諾が必要になります(民法818条)。
父母が離婚している場合には、親権者の同意が必要になりますが、親権者ではない親が監護者となっている場合には、監護者の同意も必要です(民法797条2項)。

5 代諾養子縁組の追認

法定代理人による代諾養子縁組が無効であったとしても(たとえば、藁の上からの養子の場合に戸籍上の両親が代諾養子縁組をした場合が考えられます)、未成年子者15歳に達した場合には、民法116条本文の類推適用により代諾養子縁組の追認は認められると考えられています(最判昭和39年9月8日、ただし民法116条但書は類推適用されない)。
また、実父母が代諾養子縁組を追認することも可能と考えられています。

6 特別養子縁組

上記以外にも、特別な制度として、特別養子縁組があります。
この制度の場合、実親子関係が消滅することが特徴です。


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