成年被後見人がリバースモーゲージを利用することはできますか

1 リバースモーゲージとは

リバースモーゲージとは、老後において、自宅に住み続けたまま、自宅を担保に借入れを行い、返済は死亡時に自宅を換価して一括して行うという住宅ローンの一種です。

リバースモーゲージには、以下のような種類があると言われています。
①資金を当初に一括して受け取る一括借入型
②少しづつ定額で受け取る年金型
③借入枠を設定し借入枠の範囲で随時資金の引出しが可能な借入枠型

老人ホームへの入居資金、介護リフォーム資金等、一時的に多額の金員が必要な場合には、一括借入型を利用し、生活資金の場合は、年金型や借入枠型を利用することになります。

成年被後見人の場合にも、自宅不動産等は所有しながら、年金等現金収入が少ないなどのケースが考えられます。
このようなケースにおいてリバースモーゲージを利用すれば、生活資金を確保することができます。

一方、リスクとしては、以下のような点が挙げられます。
①土地の再評価が行われるため、不動産価値が下落した場合には、当初想定より融資枠が縮小される可能性があること
②変動金利を採用しているため、金利上昇のリスクがあること
③生存中には返済が行われないため、長生きをすればするほど支払利息が増えること

2 成年被後見人とリバースモーゲージ

これらのリスクを勘案の上、成年被後見人がリバースモーゲージを利用しようとする場合には、
自宅不動産に担保を設定することになるため、家庭裁判所の許可が必要になります(民法859条の3)。

そこで、後見人は家庭裁判所に対し、居住用不動産処分許可の申立てを行い、許可を得た上で、リバースモーゲージを設定することになります。

3 家賃返済型リバースモーゲージ

近年では、自宅の売却を前提としない家賃返済型リバースモーゲージも商品化されています。

この家賃返済型リバースモーゲージでは、住まなくなった家を一般社団法人移住・住みかえ支援機構が借り上げて家賃保証を行い、この支援機構からの賃料債権を譲渡担保として、金融機関から融資を受けることができます。

この方式のリバースモーゲージの場合には、居住用不動産の処分には該当しないため、家庭裁判所の許可は不要になります。


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